連盟の限界と時代的制約

国際連盟は、少なくともその公にされた目的からいえば、国際関係において道義が支配する世の中をつくることを目指した最初の試みでした。


しかし、当時の状況(欧州の指導者たちの政治哲学、アメリカの議会などの問題意識)では、権力政治の要素を全く無視してしまうことは、そもそも非現実的でした。


当時の国家のどれ一つをとっても、連盟に対して、限定的にしても国家主権の重大な制限をともなう権力を譲り渡す用意はありませんでした。


ところがその点についての冷静な認識は、とくにウィルソン大統領の場合には決定的に不足していたようです。


その結果、連盟は、肝心な軍事面においては、国際関係の動向に有効な力を発揮することはできませんでした。


規約第}6条は、連盟が国際的に軍事力を組織する可能性を残していました。


・・・しかし、現実にはそうなりませんでした。


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