科学的知識の普及
現在ではまだ、生態系の生きた構築材料・生物集団を基本にした自然利用や保全に関してのまちがいのない社会的な保障・約束ごとが十分に確定されていません。
限られた国土を、地球を、将来にわたって人類生存の基盤・文化の母胎として、保全していくことが要請されています。
しかし、それぞれの場所、自然環境、植生の許容範囲の枠の中での利用、人間社会と自然の共存をめざす場合に、各地域における自然の人間の干渉に対する抵抗力を基本とした規制が必要です。
自然の利用と保全のために、今日、法制度の果たすべき役割・課題は大きいのです。
・・・人間の欲望はつきるところがありません。
それは生物学的には生存のあかしであり、生活の維持のためには一つの本能的な衝動といえるかもしれません。
反面、そのような衝動的な、より便利で豊かな生活のためには邪魔物を皆殺しにし、自分だけが、自分の属する集団だけが生きようとする生き方が今大きな暗礁にのりあげています。
それは現代人の生活環境・社会が、かつて考えられられなかったほど非生物的な材料を使い、あり余るエネルギーを駆使しながら、客観的に見るならば生態系の枠をはみ出しかねないほど突出しているからです。